調査責任者
和田
資料の書誌事項
書名(タイトル)
花のことば辞典 四季を愉しむ
著者名
宇田川 眞人
出版地
東京
出版者
株式会社講談社
出版年
2019.3
ページ数
288
大きさ
縦14.85cm 横10.8cm 厚み1.2cm
ISBN
978-4-06-514684-2
その他の書誌事項
定価:本に記載がある値段では、本体1110円(税別)。
Amazonでは2019/12/03現在Kindle版1100円、中古品は1119円〜3860円、新品は1221円〜5330円。(中古・新品どちらも送料別)
楽天では1100円〜1221円。(送料別)
資料の特徴
講談社学術文庫に共通するポケットに入る程の大きさで持ち運びやすい。書籍自体が小さいので、参考資料として棚に並べるのはなかなか難しいだろう。歌川広重の版画である「亀戸梅屋舗」が表紙の絵を飾っていてタイトルに合っている。
収録範囲
多くの人びとに親しまれている花々を対象として、のちにつけられた異名も含めて五八六の花の名と、慣用句・ことわざを含む花にまつわる言葉を四五五、合わせて「花のことば」一〇四一語が掲載されている。
使い方
末項に主に二つ索引がついている。本文曰く、「花言葉・逆引き索引」と「季語索引・四季花ごよみ」だ。
「季語索引・四季花ごよみ」は、季語に使われる現在の花の名称や季語そのものから索引できる50音順の配列だが、一般的なものと違い「春・夏・秋・冬・新年」に分類した中での50音順配列であり、使いこなすには季語としての花の知識が必要である。例として、季節感を持たない私が「菊」を調べた場合、50音順の並びを春から順に3度も確認する必要があった(菊は秋の花)。索引全体の量は少ないものである為、たいして影響はない。索引自体から花の季節を知ることができるともいえる。
「花言葉・逆引き索引」は、花それぞれが持つ感情から花を辿ることができる。俳句を作る際、明確なイメージに沿う花を探す場合や、花を贈る時にさりげなく真意を伝えることができるかもしれない(その場合相手が博識でなければならないが)。花言葉から興味が湧く花が見つかる場合もあるのでこの本を読み物として利用するきっかけとなる可能性も感じられる。
本文に関して言えば、一つのキーワードで長いものでは400文字程度、短いものでは一行21文字で終わっているものもある。内容は、花の特徴、別名、自生地域や詠まれた歌などを書いているものが多い。上下のキーワードには特に関連性がないトピックが載っている項もある。
資料の想定される用途
季語や花言葉、花にまつわるエピソードを知りたいとき辞書として又は読み物として使用する。句作・歌詠の参考にも使える。
この資料に類似した資料
雨のことば辞典、風と雲のことば辞典
(三部作の前作文庫本。風と雲のことば辞典は他の人が当wikiに書いていただいている。今回紹介した本のあらすじには一作目雨のことば辞典の誕生秘話や著者の引継ぎの話が載っていたり、二作目の当時の環境の変化が書かれていたりと繋がりを発見できて面白いかもしれない。どちらも亜細亜大学図書館に所蔵あり。)
資料に対する調査者の印象
記入日2019/11/05時点の亜細亜大学図書館所蔵の本を参考に
カバーはしっかりと貼り付けてあり取ることができない。カバー自体にそこまで厚みがある本でもないので読むのに支障はない。(張り付けてあるのは亜細亜大学特製。)
ただ、カバーが柔らかいので折り曲がりやすく、傷がつきやすい。講談社学術文庫はポケットに入るよう調整して製作されているので、カバーが固くないのはポケット入れた時かだが刺さらないよう考えてあるのだと納得させられる。もちろん文庫本であり、大学所蔵の書籍なので広辞苑のような革装はされていない。非常に軽く、長時間持っていても負荷にはならないだろう。
製本綴じはしっかりしており、開き癖はない。文字の大きさは本文約2mm。読む分には差し支えない程度である。本の大きさから比較しても文字の大きさ、文体に関して違和感はない。特に明瞭なキーワードがある場合はインターネットで検索する方が時間効率で負けるだろうが、明確なキーワードがない場合や花の季語全体を調べる場合は有用だろう。
最終更新時間:2019年12月03日 11時46分52秒